チェンバロ教室のご案内

チェンバロのレッスン【調布教室】

 

バロック時代の鍵盤楽器、「チェンバロ」を一度触ってみませんか?タッチやアーティキュレーションなど、基礎的な演奏方法を指導しています。

 

⭐️私がドイツから帰国したのが2002年で、翌年の2003年から都内の音楽教室でチェンバロを教え始めました。チェンバロを教え続けて早20年になります。私は元々、和声(音楽理論)やソルフェージュの勉強が好きで、留学を終えてからもずっと音楽理論の勉強は続けていました。通奏低音のレッスンも大歓迎です。

 

 

 ★ピアノを演奏される方へ

ピアノで弾くバッハが好きな方は多いと思います。私も最初はそうでした。でも、J.S.バッハの鍵盤作品の多くは、本来『チェンバロ』のために書かれたものです。

 

チェンバロは小さな爪で弦をはじき上げて音を出す、繊細な楽器です。これを撥弦楽器(はつげんがっき)といいます。鍵盤はとても軽くて、まるでハープやギターをつま弾いているような感覚があります。 チェンバロでバッハを弾くと「バッハの求めていた音はこういう感じだったのか・・」とイメージしやすくなり、バッハの世界観が身近に感じられます。

 

一方、ピアノはハンマーで弦を叩く打弦楽器(だげんがっき)なので強弱が付けやすく、ついバッハの作品に余計な表現を盛ってしまいがちです。感情を込めたり、歌うように弾くというのは大事なことなのですが、チェンバロを弾くときには「喋るように弾く」という意識が必要です。もしも作品の本質に近づきたい、と思ったら一度はチェンバロに触れてみることをお勧めします。私のレッスンでは、タッチ、アーティキュレーション、フレージング、フィガリング(歴史的指使い)、装飾法など様々なことをお伝えしています。和声分析によるアプローチも大事です。

 

ピアノとチェンバロは「全く違う楽器」です。どちらがより「優れている」とか「劣っている」ということはありません。持っている価値観が全然違うのです。

 

★通奏低音レッスン 

チェンバロの愉しみは、他の楽器とのアンサンブルができること。通奏低音(音楽理論と即興)の知識が必要になりますが、一通り学ぶと、リコーダーやヴァイオリン、声楽と合わせることが出来ます。私のクラスでは、ほぼ全員の生徒さんが通奏低音にも取り組み、発表会でアンサンブルにチャレンジしています。

 

★チェンバロ伴奏付きレッスン

旋律楽器の方(ヴァイオリン奏者など)で、チェンバロ伴奏でバロックの曲を演奏してみたい方もどうぞ。チェンバロと一緒に演奏してみることで、曲の分析がしやすくなります。

 

本格的にチェンバロを学びたい方へ

楽器を演奏するために必要なことは、まず「楽譜を正確に読むこと」です。曲の構造がきちんと把握できれば、どのように立体的に音を組み立てていけば良いか、見えてきます。音符がただの黒いオタマジャクシに見えているうちは何も想像(創造)することはできないのですが、音の塊がパズルのピースのように見え、それを組み合わせていく面白さを見出せた時、表現することの第一歩を踏み出したと言えるでしょう。

 

かつて、私の恩師である鍋島元子先生が「初期バロックを勉強しなさい。バッハの価値は初期バロックを学んでこそ理解できるのです」とおっしゃって、バッハ以前の作曲家を常に勉強するように指導されました。大学生当時その意味がよくわからなかった私も、今日、ようやくその意味を噛みしめています。バッハは突然現れた天才ではないのです。

バッハは生涯、ドイツから他の国へ出たことのない作曲家でしたが、先人たちの残した様式(スタイル)、舞曲、即興などを丹念に学び、ヨーロッパ各国の要素を一つ一つ取り込みながらバロック音楽の頂点を築き上げました。まさにコスモポリタンな作曲家です。フーガ一つとっても、その中に初期バロックの小さな宝石がちりばめられています。深く、チェンバロ音楽を学びたい方は、考古学者になったつもりでこの宝の山を探り、歴史を感じながら、チェンバロ音楽を味わって欲しいと思います。 (2024年3月加筆)

 

◯使用楽器

キース・ヒル製作 フランス様式タスカンモデル 2段鍵盤 

 

◯レッスン料金 ワン・レッスン制、頻度は自由です。

60分    8,000円

90分  11,000円

120分  15,000円 *楽器使用料、調律代を含む

(学生料金もありますので、お問い合わせください)

 

⭐️第18回門下生チェンバロ発表会 2024年11月24日(日) 調布たづくり内 むらさきホール